出産後に風邪をひきやすくなり、関節の痛みもあったので病院で相談すると葛根湯を処方されたそうです。
3カ月間飲んでも良くならなかったそうです。
こちらにご相談に来られて葛根湯は中止されることをお勧めしました。
葛根湯の中には麻黄、桂皮という生薬が入っており、これらの作用で体の表面に冷えて溜まった水分を汗として出し、体の本来の機能を発揮させるように構成されています。
葛根湯は発汗させるので体力の低下している産後の長期服用には不向きです。
出産後の関節の痛みは百節空虚と言って、関節が栄養不良になり痛みをおこします。
また、出産後は子宮が冷えているので体も冷えを感じやすくなります。
栄養を補いながら子宮を温めるようにすると関節痛や風邪をひきやすい症状は次第に消えていきます。
症状が緩和されだしたころに、のどが痛くなったので葛根湯を飲もうかどうかご相談に来られました。
のどの痛みがある時は、時期によっては肺に熱がこもっていることがありますので温める葛根湯を飲むと悪化することがあります。
そんな時は、清熱する漢方薬がお勧めです。
服用後1日で風邪をひきそうな症状はなくなりました。
日本人はなぜか葛根湯が大好きなようです。
誰がはやらせたのかは分かりませんが、必要に応じたお薬の適正な使用法をしてくださいね。
お困りの際は、ぜひご相談くださいね。